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ニュースレター

デジタルビズのニュースレターでは、デジタルを活用した中小企業様の事業変革(DX:デジタルトランスフォーメーション)、生成AI活用、通信・モバイル技術、IT業務改善などのテーマについて、ICT(情報通信技術)業界36年の経験をもとに分かりやすく解説しています。
行政書士としての視点から、法制度や契約の話題も取り上げながら、中小企業のデジタル活用に役立つ情報をお届けしています。

「JTC(Japanese Traditional Company)」という言葉をご存じでしょうか。

若者から敬遠される企業文化として話題になっていますが、昔ながらのやり方にも良い面はあります。

大切なのは過去を否定することではなく、時代に合わせて企業文化を進化させること。

今回は、JTC論争を題材に、中小企業が取り組むべき企業文化改革と業務改革について考えてみたいと思います。

皆さん、こんにちは。

最近、こんな記事を見つけました。

 

◇プレジデントOnline「だから『ブラック企業』よりも嫌われる…若者の不満の的になっている日本企業の致命的な"謎カルチャー"」(2026/5/29)※全文を読むには無料会員登録が必要です。

 

就活生が嫌う企業と言えば、かつては「ブラック企業」でしたが、最近はそれに代わり、「JTC」、Japanese Traditional Company、つまりかつての昭和的な企業文化、体質を引きずっている会社が敬遠されているというのです。

私も昭和62年に入社した世代。

私が勤務した会社がJTCだったかどうかはともかくとして、そういう時代に生きてきた者として、この記事と今後の企業文化について考えてみたいと思います。

「お辞儀ハンコ」を押してある稟議書のイメージ写真

JTCとは何か?若者に敬遠される企業文化の正体

上の記事でJTCの特徴とされているのは、例えば「上意下達を当たり前とする企業風土」、「意志なき伝言ゲーム」、「縦割り組織」、「過剰な忖度」といったものです。

「資料のホチキス止めの位置・角度について上司に注意される」とか、「決裁や資料回覧の際にハンコを上席者のほうにやや傾けて押す」といった「謎カルチャー」も挙げられています。

私が入社したのは、まさに「24時間、働けますか」の時代でしたが、たしかにそんなことをやっていた会社もあったようですね。

それどころか、いわゆる「働き方改革」によって、企業体質が見直され始めたのは、せいぜいここ10年ほどであり、終身雇用を前提として、内部に閉じた「謎文化」が存在した会社はつい最近まで多かっただろうし、今も残っていてもおかしくないと思います。

私が入社した通信事業者は、その2年ほど前に設立したばかりのベンチャーで、社員数もまだ200名ほどでした。

部長たちはNTTや通信関係の大手企業をスピンアウトして、新しい会社にチャレンジしようと転職してきた人たちなので、社風的には進歩的で、例えば「部長」と呼ばずに「○○さん」と名前で呼ぶなど、JTC的な色合いは比較的薄かったのではないかと思います。

ですので、「ハンコをやや傾けて押す」なんてことは言われませんでしたが、これは当時一般に「お辞儀ハンコ」という名前まで付いていたらしいですね。笑

でも最初の上司になった課長から、コピーの取り方が2ミリ曲がっていると怒られたことはあります。

官公庁に提出する書類だったのですが、課長が定規で測って、社外に提出するものには細心の注意を払わなくちゃいけない、仕事は真面目にやれ!、と怒られたことは今でも覚えています。

でもそれは、新入社員だった私に仕事の姿勢のイロハを教えていただいたのだと、私は受け止めています。

「企業文化」のあり方に悩むイメージ写真

企業文化改革が求められる時代になった理由

冒頭の記事ではさらに、日本企業の従業員のエンゲージメント(会社への帰属意識や信頼感)が、主要国の中でもとりわけ低い(ギャラップの2025年調査結果によると、エンゲージメントスコアの世界平均が21%であるのに対し、日本はわずか7%)ことに触れ、JTCに象徴されるような時代に合わないカルチャーを続けていては、社員から見切りをつけられることになるだろうと述べています。

10年ほど前、私が現役の管理職だった頃に、エンゲージメントの走りとして、「社員満足度調査」のようなものが始まったと記憶していますが、激務だった私の部署の社員満足度スコアは低く、上司の本部長から「なんでこんなに低いんだ」と怒られていました。

当時は毎日、早朝から夜まで会議や打合せ続きで、自席へ戻れるのは夜8時といった日が続いており、「部長はいつも席にいない」、「相談したくてもできない」と、たぶん部下たちはかなり不満を抱えていたと思います。

組織メンバーにいきいきと働いてもらうことがリーダーの責任という観点では、本当に申し訳なかったと思います。

その後、国をあげて「働き方改革」が推進されるようになり、過重な労働は厳しく制限されるようになりましたが、JTCのような企業カルチャーはそう簡単には改まらず、いまだにそうしたものを引きずっている会社もあるということかと思います

個人的な意見としては、社員に迎合すれば良いというものではないし、私が怒られた「2ミリ曲がっている」のように、仕事の姿勢を教えるために厳しく言わなければいけない場面もあると思います。

すなわち、これまでやってきたやり方に固執するのでなく、より生産性を高める仕事の仕方を積極的に取り入れていく、そして何よりも社員の成長を第一に考えていくことが大切なのではないでしょうか。

社員に指示を与える中小企業経営者のイメージ写真

中小企業こそ変われる―業務改革が組織を強くする

私が勤務してきた通信事業者は、今や社員数万人の大企業になってしまいましたが、そういった企業でも古い慣習を壊し、時代に合った社風にアップデートして人材を糾合することに、日々取り組んでいます。

昭和・平成時代に社長の腕一本で創業し、ここまでやってこられた中小企業様においても、JTC的体質を引きずっていることはないでしょうか?

上でも述べたように、昔のやり方にも良い面はあったと思うし、JTC的なものの一切を否定するつもりはないのですが、それでも業務改革により魅力的な企業に体質改善する不断の取り組みをしていかねば、人材不足のこの時代を乗り切っていくことはできないと思います。

このニュースレターでは、以前からその重要性を繰り返し述べてきました。

 

◇過去の記事「時給1000円超時代に不可欠な業務革新」(2025/9/16)

 

◇過去の記事「中小企業DXの前に必要なBPRとは?真の変革のために行うべき業務改革」(2025/6/24)

 

◇過去の記事「中小企業に若い力を集めるには」(2024/9/25)

 

リーダーの思い一つで、組織は変わります。

大企業の縦割り構造などが無いぶん、社長が「変えよう」と思えば、古い体質をぶち破ることも容易と言えるかもしれません。

業務改革といっても、どこから手を付ければ良いのか・・・、そうお困りならば、ぜひ「社外DX担当部長」にご相談いただければと思います。

DX、つまりデジタル化による事業変革に取り組もうという姿勢こそが、JTC的な古い体質を打ち破り、時代に合った経営スタイルに変えていくことそのものであると、私は思っています。

そういった中小企業様の変革への取り組みを、ぜひご支援させて下さい。

では、今回はこの辺で。

宜しくお願い致します。

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