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ニュースレター

皆さん、こんにちは。

つい1ヶ月ほど前のニュースレター記事で、ChatGPTと自然な音声で会話することはまだできないと書きましたが、それは誤りでした。

すでに昨年秋ごろから提供されている「音声会話モード」を使えば、かなり自然な形でChatGPTと会話できるようになっていました。

YouTubeでも多くの人が「ChatGPTとうまく会話する方法」のような動画を掲載しており、私が不勉強で、全くついて行けていなかったことを痛感しました。

お詫びして訂正します。

 

◇以前の記事「ChatGPTがジャービスになる日はいつか」(2025/7/29)

 

今回は、めざましい勢いで進化を遂げるAI進化の最近の動きについて紹介しようと思います。

AIのイメージ写真

ChatGPTと自然な会話ができる音声会話モード

ChatGPTの音声会話モードは、無料プランでは会話時間などに制限があるようですが、上限時間などははっきり公開されていない模様です。

私は有料のChatGPT Plus(月額20ドル税別)に加入しており、この場合は時間制限なく利用できるそうです。

音声は男性と女性を合わせて9種類から選べるようになっており、声質や雰囲気を使い分けられます。

上のニュースレター記事で「こんなことができたら」と書いていたような、ブレーンストーミングにChatGPTをもう一人の参加者として参加させ、人間の参加者の会話を聞き役としてじっと聞かせてから、それまでの議論をまとめ、意見やアイデアを述べてもらうといった使い方も、すでに基本的には可能になっているようです。

資料や、ホワイトボードに描いたもの(読み取って判別できることが前提)を写真に撮ってアップロードすることで、内容を理解させながら議論することも可能だと、うちのChatGPTは言ってます。

ChatGPTは会話している内容を音声認識により文字起こしし、テキストとして読み込みます。

私が声で話した内容の文字起こしを見ると、概ね正確ですが、ときどき誤りもありますので、多人数のブレストに参加させた場合に、どこまで正確に複数人の会話を聞き分け、適切な意見を述べてくれるのかは分かりませんが、機会があれば試してみたいです。

ただ基本的な機能としては、もうすっかり「ジャービス」は実現していました。

SF作品をもとに、未来像を描き出して技術開発を進める手法を「SFプロトタイピング」と言い、これまでもTV電話とか携帯型コンピュータとか、かつてSF映画で描かれていたものが現実化したものは数多くありますが、人間と自然に会話できる人工知能がすでに実現し、鉄腕アトム的な世界がもうすぐそこまで来ていると言えるのではないかと思います。

AIと人間が協力するイメージ写真

SFを追い越す域に達した生成AIと体験の変化

先月初めにChatGPTは、新型のLLM(大規模言語モデル)GPT-5を発表し、無料版を含む全てのプランに適用しました。

数学や科学などの分野で博士号クラスの知識を有し、いわゆる「ハルシネーション(幻覚)」による誤答も減るとされ、華々しく登場しました。

しかしながら一方で、利用者の間では、「回答がそっけなくて冷たい」、「簡単な質問にシレッと誤った拙速な回答を返してくる」といった不満が噴出したのです。

SNSでは「#keep4o」(前モデルGPT-4oを返せ)というハッシュタグが大きな話題となり、モデルのチューニングに対する注目が一気に高まりました。

私自身も、GPT-5への切替えからしばらくの間は「何か反応のトーンが違うな」と感じる場面がありました。

世間の予想外の反応に、ChatGPTの開発元であるOpenAI社のサム・アルトマンCEOは、より温かみのある答え方にするとか、質問に応じたモデル選択の仕組みを調整するなど、すぐさま手を打ちました。

 

◇日本経済新聞「ChatGPT新モデル、共感力低下に不満」(2025/8/12)※全文を読むにはID登録が必要です。

 

上の記事では、AIと心理学を研究する米カンザス大学のギラス教授の話として、ChatGPT利用者の7割が友人や恋人、セラピストの代わりとして使っているという、驚くべき内容が紹介されています。

米国では若者を中心にメンタルヘルスの問題が深刻化しており、ChatGPTがセラピスト不足を補う役割になっているそうなのです。

日本でも状況は似てきていると言えるかもしれません。

格差が広がり、思い通りにならないことが増える中で、やり場の無い怒りや不安のはけ口を求める事象が増えているように感じます。

そんなとき、ChatGPTは決して人間の意見を否定しません。

常に人間の意図をくみ取り、寄り添うような言い回しで、さらに良いアイデアを提示してくれます。

GPT-4oでは、それが少し過剰で「媚び過ぎ」と評されることもありましたが、そうした性質がセラピー的な役割を担うことになっているものと思われます。

技術的にはすごいことですが、ちょっと考えさせられる事態とも言えるでしょう。

AIが人間の仲間になるイメージ写真

AIエージェントの台頭とビジネスの地殻変動

ChatGPTと会話していて、まるで感情があるかのような言葉や反応が返ってくることに驚かされます。

LLMは単に文章の次の単語は何かを推測しているに過ぎないというのに。

人間の感情のメカニズムが、実は言葉の推測や文脈の理解といったシンプルな仕組みに基づく機能だったということなのでしょうか。

ともかくChatGPTを始めとする生成AIは、今、とんでもないスピードで進化していると言えます。

米国株式市場では、今後のAIエージェント機能の本格的な発展によってSaaS(Software as a Service)が相対的に衰退するのではないかという見方が出ており、そのためにセールスフォースやアドビといったソフトウェアサービス企業の株価が低迷する事態に陥っているそうです。

 

◇日本経済新聞「米ソフトウエア株に悲観論」(2025/8/25)※全文を読むにはID登録が必要です。

 

ここ僅か30年の間にインターネットやスマートフォンが私たちの社会を大きく変化させましたが、今再び、AIの進化によって大きな変化がもたらされようとしています。

デジタルオーディオプレーヤーやサブスク型音楽配信サービスによって音楽の聴き方は大きく変わりました。

でも、レコードの良さも改めて見直されています。

カメラ機能がスマホに内蔵されたことで、写真の撮り方も大きく変わりました。

でも、コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)で撮った写真に魅力を感じ、こだわる方も増えています。

AIは、これからの私たちの暮らしやビジネスに大きなインパクトを与えるでしょう。

それによって無くなるものも出てくるでしょうが、改めて必要性を見直されるものも出てくると思います。

SFを追い越す域に達したAIを、暮らしを豊かにし、ビジネスを発展させるように活用するためにも、変化を恐れず、積極的に使いこなしていこうとする積み重ねが大切ではないでしょうか。

それでは今回はこの辺で。

宜しくお願い致します。

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