アレクサを高齢者見守りに使ってみた(下)
- 北島コウ

- 6分
- 読了時間: 6分
皆さん、こんにちは。
前回記事で、高齢の父母の見守りのため、家庭用の癒し系ペットロボットで見守り機能を備えたものを探しましたが、良いものが見つからず、Amazonのアレクサ(Alexa)に辿り着いたという経緯を紹介しました。
◇前回記事「アレクサは高齢者見守りに使えるか(上)」(2026/2/17)
では実際に導入してみて、果たしてアレクサは高齢者見守りに使えるものだったのか、今回はこれを紹介したいと思います。

アレクサに期待する高齢者見守り機能
改めて、私が父母の見守り用として期待する機能は、次のとおりでした。
① 人間語を理解し、高齢者(父母)と言葉で会話できる。
② 家族(私)が遠隔から、高齢者に呼びかけや問いかけができる。
③ 高齢者側から、家族に連絡できる。
④ カメラで高齢者の様子をモニターできる。
⑤ 高齢者が音声操作で簡単に扱える。
②や③は、何らかの理由でスマホなどによる連絡が取れない場合のため、別の緊急連絡手段を確保したかったというのは、前回記事でも述べたとおりです。
さらにアレクサは、事前の調べで、次のようなこともできそうだと分かりました。
⑥ カレンダーと連携して、予定などを音声で知らせることができる。
⑦ 動体検知機能で夜間に何か異常を検知したら声かけをしたり、家族に通知したりできる。
⑧ デジタルフォトフレーム的に写真を見せることができる。
⑨ 音楽を再生できる。
⑧は、最近、私の孫、つまり父母にとってはひ孫が生まれたので、その写真をスライドショーで見せたいと考えました。
ペットロボットに適当なものがなく、愛玩的な要素が無くなった分、ひ孫の写真で楽しんでもらいたいと思ったからです。
また⑨は、父はクラシック音楽が好きなので、手軽にクラシックを流せるといいなと思いました。
11インチ液晶タッチパネル画面付きのアレクサ Echo Show(エコーショー)11が届き、早速①~⑨の機能をセットアップしていきました。

アレクサの設定は意外と大変
前回も書いたとおり、アレクサはもともと高齢者見守りを主目的とする製品ではないため、上のような見守り機能の設定については、マニュアルや解説といったものはありません。
なので、設定についてはChatGPTやGeminiの助けを借りながら、やっていきました。
②、③、④、⑦などの機能は、私のスマホにAlexaアプリをインストールし、そこからコントロールします。
しかしながら、②や③のためにコミュニケーションツールとして、「呼びかけ」、「メッセージ」、「電話」、「アナウンス」といった機能があることになっているのですが、ほとんどのものが実際には使えないことが分かりました。
「呼びかけ」は、日本版アレクサでは全く機能しません(Echo Show同士ならできるらしいが、Alexaアプリとの間は不可)。
「メッセージ」は、Echo Show側からメッセージを送信しても、スマホのAlexaアプリに何も通知されない(メッセージ自体は届く)ため、実質、使いものになりません。
Echo Showから「電話」すると、スマホ側への着信通知がほんの一瞬だけのため、応答ができません。
かろうじて「アナウンス」機能だけは使えそうだということが分かりました。
ChatGPTによると、アレクサは国や時期によって仕様が大きく違っており、米国版には機能があっても、日本版では使えないものが多数あるそうです。
また、かつては使えたが、今は使えなくなっている機能もあり、そうした情報がAmazonから何ら公式にアナウンスされていないため、できること/できないことが紛らわしい状況になっているらしいのです。
試しに、「アレクサ スライドショー 動画」でググってみて下さい。
検索結果として、「Amazon Photosに保存された動画はスライドショー内で再生可能です」などと表示されると思いますが、実はこれは大ウソです。
実際にやってみた結果、Amazon Photosという専用クラウドストレージに保存した写真のスライドショーは問題ありませんが、動画はどうやっても再生できないことが分かりました。
ひ孫が可愛らしく泣いてる動画などを見せたかったので残念ですが、写真のスライドショーのみで我慢してもらわざるを得ません。
これも日本版特有の仕様だそうです。
家電製品として、安全確実に動かし、誤作動などによるクレームを防ぐため、機能をかなり絞り込んでいるらしいです。
ChatGPTやGeminiにアレクサについて質問するときは、「日本版で利用可能か」、「現時点、あるいは1年以内の機能として利用可能か」という条件を付けて質問するようにして下さい。

結局、アレクサは高齢者見守りに使えるのか?
一方、すんなりできたものもあります。
④のカメラモニター機能は、スマホのAlexaアプリから室内の様子をライブ映像で確認でき、何かあった際の安否確認に役立つことが分かりました。
ライブモニターの状態で、マイクとスピーカーをオンにすれば、父母と直接会話もできるので、これはとても便利だと思います。
魔法瓶の使用とか家電製品のオン・オフで安否確認するといった見守りソリューションは昔からありますが、プライバシーへの配慮は必要なものの、本人の映像が見えたほうがより安心できる面はあると思います。
⑦については、「定型アクション」という機能で、カメラのモーション検知などをトリガーとして、例えば深夜に何か動きがあると「大丈夫ですか?」などと声かけをし、私のスマホに通知を送信するといった、プログラム設定ができます。
父母が、Echo Showに向かって「アレクサ、緊急連絡して」と言うと、私に通知を飛ばすという定型アクションも作りました。
(ちなみにAlexaアプリに通知が届いた場合は、少し大きめの音で知らせるよう、私のスマホ側も設定しました。)
⑨の音楽再生は、例えば「アレクサ、ショパンの音楽をかけて」と言うと、Amazon Musicの無料版で流してくれますが、これは本来のスマートスピーカーとしての機能そのものですね。
いろいろ苦労しましたが、一部制限はあるものの、一応①~⑨の機能をひと通り設定できましたので、高齢者見守りデバイスとして使えるんじゃないかと思います。
父母宅に設置してから約2週間、夜間に検知アラートが飛んできたり、昼間でもちょっと気になったりしたときには、ライブモニターで様子を見ることができるので、安心感は増したと言えます。
アレクサはChatGPTやGeminiと違って、定型の音声コマンドに反応しているだけで、自然な会話ができるわけではありません。
しかしながら、Amazonでは今後「Alexa+(アレクサプラス)」というAIアシスタント機能をアレクサに導入していくということで、つい先日、米国版で正式に提供が開始されました。
◇ITmediaAI+「生成AIベースになった『Alexa+』が全米で正式ローンチ」(2026/2/5)
日本版でもいずれ使えるようになってもらいたいですが、そうなればもっと自然に会話ができ、もしかしたら高齢者の話し相手になってくれたりもするのではないかと期待されます。
ともあれ、父母の見守りデバイスとしての役割を開始したアレクサ Echo Show11、今後も気付いた点があればレポートしたいと思います。
では、今回はこの辺で。
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