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Copilot for M365を使ってみた

更新日:6月4日

皆さん、こんにちは。

前回記事では、ビジネスにChatGPTなどの生成AIを活用する際の問題点として、ビジネス上の秘密情報がインターネット側に筒抜けになり、情報漏えい事故などが起きかねないことを指摘するとともに、この問題を解決するためにMicrosoftがCopilot for Microsoft365をリリースし、Excel、Word、PowerPointなどのMicrosoft365(旧Microsoft Office)アプリケーション群内で生成AI機能を使えるようにすることにより、自組織内に閉じた形での利用が可能となることを紹介し、このCopilot for M365のライセンスを購入してみたことをお知らせしました。

 

◇前回記事「Copilot for M365を導入してみた」(2024/3/11)

 

まだ導入して間もないため、それほど使い込めてないのですが、使用感なども含めて紹介したいと思います。


Copilot for Microsoft365を導入した場合の説明図(筆者作成)

Microsoft365アプリ内からCopilot機能を呼び出せる

Copilot for M365を導入すると、WordやExcelなどのアプリ内にCopilotボタンが表示され、このボタンをクリックすることで、Copilotの機能を使用できます。

例えば、Wordで文章の推敲や誤字脱字のチェックをさせたり、Excelで自動的にグラフの作成やデータ分析をさせたり、PowerPointでプレゼンテーションを自動生成させたり、といったことが可能になるわけです。

実際、ある資料について、PowerPointで「この文書をプレゼンテーション資料化して」と依頼すると、数十秒ほどで20枚程度のスライドを作成してくれました。

ただ、この資料はもともとPDFファイルだったのですが、PDFを直接読むことはできず、一度Wordのファイルに変換して認識させるといったことが必要でした。

また、作成されたスライドは単純に文書の内容をスライド化したものなので、使用目的に従って使えるものにするには、当然ながら人間が手を加えてあげる必要があります。

まだ、あまり高度なことはできず、単純な作業が中心だと思われます。

面倒な単純作業で、Copilotが得意そうな仕事を見つけてやらせていく感じですね。


オンライン会議にAIを活用するイメージ写真

Copilot for M365を使ってみた印象

まだそれほど使い込めていない中ですが、ある程度使えそうだと思えるのは、Teamsを使ったオンライン会議の議事メモ作成ですね。

Teamsで会議を行った際に、文字起こし機能(トランスクリプト)をONにしてやると、会議内での発言内容を全てテキストに落とすことができます。

そしてCopilotに、その内容のポイントを箇条書きにまとめるよう指示すると、要約をメモに整理してくれます。

前回記事で、YouTubeでChatGPTにやらせると便利だと紹介されていた作業です。

ChatGPTにやらせるのは、会議内容をインターネット上にさらけ出すことを意味し、セキュリティ的にあり得ませんが、Copilot for M365ならば自組織内に閉じた利用ですので、秘密情報が外部に流出することはありません。

会議中にメモをとることが不要になりますので、議論に集中できるという点でも良いと思います。

ただ、これも文字起こしの精度によって、内容が正確でなかったり不十分だったりしますので、手放しで使えるというわけにはいきません。

また、私は自分の業務用のファイル関係をMicrosoftのクラウドストレージであるOneDrive内に格納しているのですが(Microsoft365 Business Standardでは1テラバイトの容量のOneDriveを利用可能)、まだCopilotはOneDrive内のファイルに対して作業することはできないようです。

OneDrive内でCopilotを使用する機能は、4月下旬ごろにリリースされる予定とのことです。

このように、まだできることは限定的で、Copilot for M365を使ってみた私のイメージとしては「幼児レベル」。

仕事を任せられる「ビジネスパートナー」と呼ぶにはまだ程遠い印象ですが、Copilotの機能もどんどん進化していくでしょうから、それも含めて今からいろいろ試していきたいと思います。


Copilot for M365のロゴとAIロボットのイメージ写真

AIの筋トレを毎日行うべし

生成AIに人間が出す指示のことを「プロンプト」と言います。

AIに的確な回答を出してもらうためには、この「プロンプト」が非常に重要であり、できるだけ明確かつ具体的に書く必要があります。

Copilotをビジネスパートナーとして使いこなしていくためには、「プロンプト」を書くスキルも高めていかねばなりません。

Microsoftの日本法人社長 津坂美樹さんは、次の記事で「AIの筋トレを毎日やってほしい」と述べています。

 

◇Microsoft津坂美樹社長「AIの筋トレはいまから始めるべし」(週刊アスキー、2024/2/26)

 

まだ幼児レベルのCopilotですが、筋トレのごとく使い込んでいく中でAIの機能も進化し、こちらも適切なプロンプトを書くスキルを体得していくことで、使いこなせるようになっていきたいですね。

なんだか、まさに人間の新入社員を育てるみたいです。

これから私も「筋トレ」のように毎日使っていきますので、その中でCopilotの使い勝手で気付いた点があれば、随時紹介していきたいと思います。

それでは今回はこの辺で。

宜しくお願い致します。

 

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