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中小企業のAI活用は何から始める?ソニー銀行に学ぶ「共通ナレッジ」の重要性

11 分前
読了時間: 4分

AIを導入すれば、すぐに業務を効率化できる――とは限りません。AIを本格的に活用するには、社内の情報やルール、ノウハウをAIが理解できる形で整える「共通ナレッジ」などのデータ基盤が欠かせません。ソニー銀行のAI駆動開発の事例から、中小企業がAI活用を進めるために今から準備すべきことを考えます。

皆さん、こんにちは。

1週間ほど前に、こんな記事が出ていました。

 

◇日経クロステック「ソニー銀行が勘定系にAI適用、開発期間2割減へ 『共通ナレッジ』を整備」(2026/9/18)※全文を読むには有料会員登録が必要です。

簡単に概要を紹介すると、ソニー銀行は富士通と共同で、同行の勘定系システムの開発に「AI駆動開発」を導入したとのことです。

「AI駆動開発」とは、AIが理解できるような仕様書や要件定義書を書き、システムの設計~開発~テストを全てAIが行う開発手法を言います。

AIの飛躍的進化により、こうしたことが当たり前に行われるようになってきました。

銀行というハイエンドなシステムにおける事例ではありますが、そこには今後中小企業様がAI活用していく上での共通原則のようなものがあると思いましたので、今回はこの話題を取り上げてみたいと思います。

進化によりますます身近になったAIのイメージ画像

中小企業のAI活用にも欠かせない「共通ナレッジ」とデータ基盤

この記事にあるように、いまやコンピュータプログラミングはすでにAIの独壇場です。

米国ではプログラマーの失業や就職難が深刻な社会問題となっているようです。

私自身も、以前のニュースレター記事で、Google Apps Script(GAS)のプログラミングコードをChatGPTに手伝ってもらって作ったことを紹介しました。

 

◇過去の記事「Google Apps Scriptで業務自動化してみた」(2026/1/13)

 

GASのプログラミングについて全くの未経験者だった私でも、要件をしっかり定義して指示すれば、プログラムコードは全て生成AIが、僅か数分程度で作ってくれるわけです。

日経クロステック記事によると、ソニー銀行ではこの手法によるシステム開発で、ソースコード開発の99%をAIが担い、結合テストの工数は最大90%削減されたそうです。

このとき重要なのが、「共通ナレッジ」の整備だったことがポイントです。

「共通ナレッジ」とは、既存システムの設計書やソースコード、チェックリスト、設計ガイド、規約など、人間の設計者や開発者が理解しておくべきドキュメント、ルール、ノウハウなどをAIが理解できるように資料化したものと言えると思います。

ベテラン開発者ならば、「何かおかしいぞ」と勘が働くようなところまでAIに検知させるには、そうした「暗黙知」まで見える形にする、つまり「形式知」化する必要があるわけです。

既存システムとの整合性やお客様への影響などをすみずみまで綿密にチェックするには、こうした「共通ナレッジ」が整備されていることが必要不可欠だったのです。

デジタルビズのホームページでも、今後の本格的AI社会の到来に向け、「データ基盤の整備」が不可欠であることを強調しています。

「共通ナレッジ」も「データ基盤」の一つであり、こうしたAIを活用する上での前提となる環境整備が出来ているかどうかが、今後の中小企業様のAI活用においても成否を分けるポイントになるものと言えます。

いまや「AI駆動開発」が一般的となったプログラミングのイメージ画像

AI時代こそ人間に求められる「ビジネスアーキテクト」の役割

以前のニュースレター記事では、「デジタル人材」の定義について解説し、経済産業省が定義するデジタル人材の5類型の中でも、とりわけ「ビジネスアーキテクト」の重要性について述べました。

 

◇過去の記事「デジタル人材とは何か」(2024/6/4)

 

ビジネスアーキテクトとは、DX(デジタル・トランスフォーメーション、デジタルによる事業変革)の目的を設定し、その実現に向けてプロセスを推進し、目的を実現する人材のことで、それは経営者の役割そのものだと述べています。

データ分析やデザイン、プログラミング開発などを全てAIが行ってくれる「AI駆動開発」が現実となった今では、唯一ビジネスアーキテクトが行う目的設定や基本仕様の定義、要件定義こそが人間がしっかり決めるべきこと、と言っても過言ではありません。

中小企業様においても、ビジネスアーキテクトを中心に、何を目的として、どのように事業変革を進めるのか方向を定め、まずは「共通ナレッジ」を含む「データ基盤」の整備から、ブレずに着実に進めていくことが重要です。

そんなビジネスアーキテクトが社内にいない、育てられないということであれば、「社外DX担当部長」の活用をご検討いただきたいと思います。

 

◇過去の記事「中小企業DXは人材不足で進まない?社外DX担当部長という選択肢」(2024/6/11)

 

社員の中から将来の「DX推進部長」を育成するお手伝いを含め、ご支援させていただきたいと思います。

では、今回はこの辺で。

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