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+メッセージとRakuten Linkとが分かれている理由

更新日:5月2日

皆さん、こんにちは。

前回の記事で、LINEが度重なる個人情報漏えい事故を起こしており、LINEだけに頼り過ぎるのはリスクがあることを解説した上で、LINEに代わるメッセージングアプリとして、+メッセージなどを紹介しました。

 

◇前回の記事「ビジネスにLINEを使うリスクとは」(2024/4/2)

 

+メッセージは楽天モバイル以外の3キャリア(系列のサブブランドやMVNOを含む)が提供しており、楽天モバイルだけが別になっています。

なぜそんなことになっているのか、私もよく分かっておらず、調べたところその理由が判明しましたので、今回はそのことについて解説したいと思います。


+メッセージとRakuten Linkを表すイメージ写真

SMSの進化系、RCS

携帯電話においては、もともとショートメッセージサービス(SMS)というものが90年代から提供されていました。

これはテキストメッセージのみを送るサービスで、電話回線のネットワークを使い、電話番号を宛先として送信するものです。

いま、携帯電話の音声通信は、VoLTE(ヴォルテ=Voice over LTE)と言って、4G-LTEのデータ通信回線上に音声パケットも乗せて通信する仕組みになっていますが、携帯電話各社はいまもVoLTEネットワーク上でSMSを提供しています。

3キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)が提供する+メッセージは、このSMSとは別に提供されているサービスです。

前回記事でも説明したように、+メッセージはマルチメディアメッセージングサービスの国際規格「リッチコミュニケーションサービス(RCS)」に準拠しており、これはSMSの進化系の規格という位置づけになっています。

SMS同様に電話番号を宛先として送信できますが、SMSがテキストしか送れなかったのに対し、写真や動画などのリッチコンテンツも送れるようになりました。

一方、楽天モバイルでは、同じRCSに準拠したサービスとして、Rakuten Linkというサービスを提供しており、+メッセージは提供していませんし、+メッセージと相互接続もしていません。

なぜこんなことになっているのでしょうか。


+メッセージとRakuten Linkとの違いを示した図(筆者作成)

Rakuten Linkで実現する完全無料通話サービス

楽天モバイルの完全無料通話サービスの鍵になっているのが、Rakuten Linkです。

まず、上の図に示すように、メッセージ送受信に関しては、Rakuten Linkから+メッセージへの送信は無料ですが、逆方向はSMSに変換して送信することになるため、1通当たり3.3円(税込)の通信料がかかります。

そして、+メッセージとRakuten Linkとの大きな違いが、音声通話機能の有無です。

3キャリアの+メッセージは、あくまでSMSの進化系という位置づけのため、音声通話機能はなく、携帯電話の通話機能を使うことが前提となっています。

これに対しRakuten Linkは、楽天モバイルの完全無料通話を実現しているのがこのRakuten Linkアプリであり、RCSが実は音声通話にも対応していることを利用して、他社携帯電話や固定電話に対しても無料通話を実現する機能を、Rakuten Linkで担っているわけです。

なお楽天モバイルは、Rakuten Link利用時には「ギガ」(データパケット)を消費しない、ゼロ・レーティングにしているようで、パケ代を含めた「完全無料」を実現しているらしいです。

ただしこれはいわゆるIP電話機能ですから、緊急通報(警察、消防、海上保安庁)や#ダイヤルなど一部の特番宛てには発信できません(緊急通報や特番発信には、Rakuten Linkではない通常の携帯電話機能を利用して発信します)。

また、携帯電話の通話ではQoS(Quality of Service)といって、他のデータ通信に対して通信速度や品質などを優先的に制御していますが、Rakuten Linkの通話ではそのようなQoS制御は働きません。

ちなみにLINEにも通話機能がありますが、あくまでLINEアプリ間の通話のみであり、一般の電話番号宛ての通話はできません(以前はLINE outという機能でできましたが、2023年5月をもってサービス終了しています)。


SNSを使う女性ビジネスパーソンのイメージ写真

+メッセージとRakuten Linkとの位置づけの違い

楽天モバイルだけが別になっている理由は、この音声通話機能に関する位置づけの違いにあると思います。

3キャリアの+メッセージはあくまでSMSの発展形という意味合いで、音声通話機能を提供していません。

それに対し楽天モバイルは、最後発事業者であるがゆえに、完全無料通話を売り物にするため、RCS準拠のRakuten Linkを独自に作ったわけです。

このような位置づけの違いにより、結果的に3キャリアと楽天モバイルとは別れてしまったと言えそうです。

そして+メッセージとRakuten Linkとは、そのように仕様が異なるがゆえに、相互接続も実現できていないということかと思われます。

別に楽天モバイルだけを仲間はずれにしているということではなく、各社の成り立ちや戦略の違いによるものらしいということが分かりました。

最初の趣旨に立ち戻ると、LINEに頼り過ぎないという点で言えば、メッセージングアプリとしての+メッセージやRakuten Linkをうまく活用するのがお薦めであることは、前回記事でご紹介したとおりかと思います。

こうした各通信キャリアの戦略の違いも、携帯電話キャリアを選択する際の一つの参考になるかもしれませんね。

それでは今回はこの辺で。

宜しくお願い致します。

 

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