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デジタル時代の契約とハンコのデジタル化

皆さん、こんにちは。

先日、行政書士の同期の方々との会「チームゼロ(仮称)」の忘年会を行ったのですが、その中で、行政書士の業界こそデジタル化がとても遅れていると話題になり、ハンコ(印鑑)を押して書面を作成する行為をどうしたらデジタル化できるのか、という話になりました。

そこでこの「ハンコのデジタル化問題」について少し調べてみましたので、今日はその話題を取り上げたいと思います。

 

◇「チームゼロ(仮称)」とは


契約書と押印のイメージ写真

契約書に押印する意義とは

いろいろなケースがありますが、ここでは私人どうしが契約を結ぶ場面を考えたいと思います。

そもそも契約の締結について、民法522条1項では「契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示に対して相手方が承諾をしたときに成立する」、また同2項では「契約の成立には、(中略)書面の作成その他の方式を具備することを要しない」とされ、当事者どうしに合意が成立したときに契約は結ばれる、としています。

これを「諾成(だくせい)契約」と言います。

しかしながら当事者間の合意だけでは、後で揉めたときに「言った、言わない」のトラブルが発生しかねないことから、合意内容を書面に書いて残しておく、これが契約書の意義となります。

逆に言えば、後で揉めることが絶対にないのであれば、必ずしも書面による契約を結ぶ必要はないんですね。

つまり契約書は、後で揉めた場合に、その合意が当事者本人の意思によるもので、合意内容に間違いがないことを示す証拠として締結するものであり、そのためにハンコを押しているものと考えられます。

従来の方式では、実印や印鑑証明が本人の意思であることを証明する仕組みであり、合意内容に間違いがなく、勝手に改ざんや修正がされていないことを証明する仕組みとして割り印を押す、あるいは修正箇所には修正印を押すという方法をとっていました。

この点、民事訴訟法238条2項では「私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する」とされています。

紙の上でも偽造や改ざんが絶対にないとは言いきれませんので、あくまで「推定する」とされていますが、デジタル化によって、同等の「推定」が成り立つような証明をどのように実現していくのか、ということが課題になるものと思われます。

ハンコを押すイメージ写真

無料の印影画像を貼って作った契約書は有効か

私はデジタルビズの代表者印や行政書士の職印を作成し、印鑑登録もしていますが、最近ではこのような印鑑を作成すると無料で印影の画像ファイル(png形式など)を作成してくれるサービスがあります。

Wordで作成した契約書に、このような印影画像を貼り付ければ、デジタル化された契約書を作ることは簡単にできます。

この契約は有効でしょうか?

有効か、無効かで言えば、最初に述べたとおり、契約の成立は当事者間の合意であり、書面契約は必ずしも必要ないのですから、合意が成立しているのであれば、それ自体は有効と言えます。

ただしこういった契約書面は、誰にでも比較的簡単に複製や改ざんができてしまいますので、前に述べた民事訴訟法の「真正に成立したと推定」されるものには到底なり得ません。

まあ言ってみれば、認め印的なものと言えるでしょうか。

契約書面が「揉めたとき」のためのものであることを踏まえると、その役割は果たし得ないことになります。

デジタルの契約書にハンコを押すイメージ写真

ハンコのデジタル化を裏付ける法制度

この点、2001年に施行された「電子署名及び認証業務に関する法律」(いわゆる電子署名法)3条では、「(略)本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する」とされ、真正な成立を推定するには、「本人だけが行うことができる」システムが具備されることを要求しています。

すなわち、電子署名においてはもはや印影が付いているかどうかはどうでも良くて、電子署名法に基づく認証の仕組みを適切に備えた契約であるかどうかが重要ということになります。

(とは言え、契約内容を容易に視認できる「見読性」も要件の一つとされており、その意味では印影も無視できるものではないと、個人的には思います。)

そこで、この電子署名法の要件を満たすべく、認証の仕組みを備えたさまざまな電子契約サービスが出てきています。

次回は、こうしたサービスの幾つかについてご紹介したいと思います。

それでは今回はこの辺で。

宜しくお願い致します。

 

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